第2076回例会報告[2019年11月8日(金)]

会長の時間

 山本新一郎会長

“胃瘻バッシング”から“メディアの責任”について考える

「胃瘻」というのは、1980年代にアメリカで開発された方法ですが、口から食事が十分にとりにくい人に対して、おなかのあたりに穴をあけて直接胃に栄養剤などを入れる方法です。これを用いれば、わずかにおなかに穴が開いているだけで、口からの摂取は一切取なくても十分な栄養が取れます。栄養剤を入れないときはキャップをするだけで入浴することもできます。これまで身体を拘束して口からチューブを入れるなど大変なストレスをかけて栄養摂取を行っていた患者さんについては、そのようなわずらわしさから解放されることから、我が国では今から20年ほど前に医療介護の現場で急速に普及しました。特に、これまで食事にかなりの時間や精力をかけて対応してきた医療機関や施設などのスタッフにとっては、この胃瘻の導入によってずいぶんと合理化できる画期的な方法でした。けれどもこの便利さゆえに、何とか口からの摂取が可能な人についても、本人よりも介護者サイドの意向が強く働き、安易に胃瘻の導入に踏み切ってしまうケースが出てきました。このことが問題となり、今から7~8年前になりますが“胃瘻バッシング”と言われるような社会問題にまで発展しました。“胃瘻”というだけで拒否されるような状況も発生して、中には鼻からのチューブに戻す動きも生まれてきました。これは、全くナンセンスな話です。

読売新聞に「医療ルネサンス」という連載記事がありますが、この胃瘻の特集記事をこれまでに3回組まれたことがあります。1回目は、まだ“胃瘻”という言葉も一般には浸透していなかったころで、当然“胃瘻バッシング”などという言葉もありませんでした。ここでの記事は、徹底して“胃瘻”を攻撃しています。「うちのおばあちゃんは入院していて、胃瘻をしていたけれども、少しでも口から食事をとらせてあげたいので退院した。しばらくして亡くなったけれども後悔はしていません。」といった内容で案に胃瘻をすることによって人間性が損なわれている、と言っています。2回目は、ちょうど“胃瘻バッシング”が社会問題になっているとき、ここでは「アメリカの胃瘻事情」というタイトルで、「日本では胃瘻が一般的になっていますが、医療先進国(?)であるアメリカではほとんど胃瘻をする人はいません。」と、こちらでも強烈に胃瘻を否定する内容です。3回目は、少しバッシングも落ち着き、それなりに胃瘻のメリットが再認識されてきた頃です。私が驚いたのは、ここでの論調は「世間では胃瘻を否定する動きもあるが、使い方が問題で胃瘻自体は便利なツールです」というような内容で、これまで率先してバッシングしてきた自らの論調を横に置いて、これまでの厳しい胃瘻に対する論調が全く他人事のような扱いになっていることです。

私は、“胃瘻バッシング”というのは、このようなメディアの対応が大きく影響を及ぼしていると思います。これまで率先して胃瘻を批判してきた責任はどう考えているのでしょうか・・・?特に「読売新聞が悪い」と言いたいわけではありません。考えてみれば、メディアというのはいずれも常にこのような対応をしてきているように思います。メディアによる“世論誘導”とか、“プロパガンダ”というのは実に無責任に行なわれ、しかも我々の知らないうちに社会の意見になってしまっている、という恐ろしさを感じます。

卓話

「大阪府政について」

大阪府議会議員 前田将臣様<br />
(担当:山本圭一郎会員)

大阪府議会議員 前田将臣様
(担当:山本圭一郎会員)

大阪府議会議員の前田のぶみです。

本日は府議会の現在の動き、自身の一般質問の内容、そして、大阪都構想の現在の最新情報についてお伝えします。

 

まず、現在の府議会の動きについてですが、主に議会改革についてお伝えします。

 

特権的地方議員年金に断固反対する意見書については、過去に廃止となった議員年金制度が復活しようとする検討がなされる中、大阪府議会においては、全国初で全会派一致で反対する意見書の可決を実現することができました。

 

また、職員の働き方改革については、委員会に出席する職員のうち、とうべんよていのない職員については、出席せずに、通常業務をおこなっていただくことで、職務時間の効率化を図ることに成功しました。

 

次に、11月は虐待防止強化月間です。大阪府においては、重大な児童虐待ゼロ宣言を実施し、虐待に苦しむ子供がいない、大阪の未来を作るために、全力をあげて取り組みを進めていますので、皆様におかれましても、ぜひご協力いただきますようにお願いいたします。

 

自身の一般質問の内容については

農業

港湾

社会的養護

の3つのテーマについて質問を実施しました。

 

農業については大阪の農業の成長産業かを図るために、スマート農業の推進を図っていただきたいという趣旨で質問し、大阪府として積極的に推進するとの答弁をいただいたところです。

 

港湾については、貯木場の早期利活用を求め、現状提案のある企業を含め、大阪府として対応をいそいでほしいという旨の質問を実施しました。

大阪府としても積極的に協力すると、知事からの答弁をいただいたところです。

 

最後に社会的養護については一時保護制度の拡充を求め、民間の児童養護施設における一時保護事業の拡充を図るということを大阪府にもとめ、虐待を受けた子供たちが、ケアの実施を十分に受けながら、安全に過ごす環境整備を求めました。

 

最後に大阪都構想にかかる大都市制度協議会については、11月5日の協議会において、現在の庁舎を活用しながら、実現コストを下げるということを議論し、特別区総合区においては、特別区の方が経済効果1兆5000億円と、相当な効果が得られるなどの資料が出たほか、今後の住民投票までのスケジュールについてもお示しさせていただきました。

 

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