第2029回例会報告[2018年10月19日(金)]

会長の時間

辻林一郎 会長

秋らしい日和となり、過ごしやすくなりました。

 

先週の公開例会では、皆様のご協力をいただき、お蔭をもちまして無事終えることができました。ありがとうございました。卓話講師の宮武正明先生は、その後の懇親時でも「貧困家庭の子どもの学習支援」について熱心にお話をしてくださいました。後ほど、青少年奉仕委員会から報告させていただきます。

 

本日の報告としまして、

①10月23日に近隣8クラブ会長懇親会が開催されます。要望・意見などございましたら会長・幹事までお寄せください。

②10月24日は、「世界ポリオデー」です。「撲滅を完遂する唯一の方法は、私たちの持つすべてを同時に注ぎこむことです。私たち皆がこのことを肝に銘じ、理解する必要があります。今、私たちが持つすべてを注ぎこみ、資金を集め、認識を向上し、ポリオ撲滅(End Polio Now)へのインスピレーションとなるときがきています。」と国際ロータリー会長 バリー・ラシン氏がメッセージを発信されています。

 

さて、10月16日付け新聞の寸評欄に次のような掲載がされていました。

「ベトナムの赤ひげ先生」と呼ばれているという。眼科医の服部匡志さんは16年前、現地に渡って以来、貧しい人たちを失明から救ってきた。

資金は日本で稼ぎ、無償で手術を続ける情熱は、挫折を通して育まれたらしい。高校で一時不登校となり、京都府立医科大に入るまで4浪を経験した。「人の役に立つ仕事をしろ」いう亡父の言葉を支えに踏ん張ったと、本紙で回想している。

 

服部匡志先生には、当クラブ、大石会長年度の2008年5月16日開催の第1551回例会に、卓話講師としてお越しいただきました。非常に感銘を受けた先生でした。

私が幹事を受けていたこともあり、南海岸和田駅にお迎えに行き、タクシーで例会場まで緊張してご一緒させていただいたことを鮮明に覚えています。

あれから10年が過ぎました。

現在も内視鏡を用いた硝子体手術では世界のトップレベル技術を持つ、フリーランスの眼科医としてご活躍されていることは、すごい!の一言に尽きます。

当時の卓話で、先生が「ベトナムの赤ひげ先生」として、また「患者は肉親」を座右の銘として、ベトナムの貧しい人々に対して、情熱を燃やす熱血医師として、孤軍奮闘の日々を送られていることを知りました。

 

2014年には、眼鏡販売店「パリミキ」を運営する「メガネの三城」などが出資した、高度な医療資材を整えた日本国際眼科病院をハノイに設立されています。そして、低所得者に対する無料での治療活動を続けているのです。

さらに、2017年には、ミャンマーで網膜硝子体手術の技術指導を行うなどの医療支援をされています。

先生の技術を受け継ぐ弟子たちも増え、現在では、ベトナムの主要都市では以前の様な失明してしまうようなことは減ってきているようです。

職業における「奉仕の理想」まっしぐらな姿勢に心から敬服します。

 

『はっちゃんベトナムに行く-自分さがしの旅』

『人間は、人を助けるようにできている』

『老ける老けないは目で決まる!』などの先生の著書を購入して、活動に少しばかりの応援をしたいと思います。

卓話

「仏教語から来た日常語」

加藤寿昭会員

加藤寿昭会員

私たちが普段何気なく使っている言葉には、仏教語から来ている言葉が多いものです。それについて見ていきます。

・挨拶…禅宗では「一挨一拶」と言って、短い言葉で相手の悟りの浅深を試すことを挨拶と言います。ここから一般でも短い言葉の掛け合いを挨拶と言っています。

・愛敬(愛想)…仏や菩薩の容貌は柔和で慈悲深く、その相を愛敬相と言い、愛敬・愛想はこの愛敬相から。

・威儀…仏教では行住坐臥を四威儀と言い、日常生活一切を包括しており、居住まいを正すことを言います。

・四苦八苦…四苦とは生・老・病・死で人間の根本の苦でこれに愛別離苦・怨憎会苦・求不得苦・五陰盛苦を加えて八苦となる。どうにもならない苦しみです。

・うろうろする…うろは有漏と書き煩悩のある状態を言い有漏によって迷い、行き先の定まらないこと。

・玄関…建物のことではなく、「玄」妙な道に入る「関」門と言う意味で、奥深い教えに入る緒を指し、ここから客殿への入り口を玄関と言う。今では一般の家の入り口も玄関と呼んでいます。

・退屈…仏道修行の苦しさや難しさに屈して、仏道を求める心が退き、気力が衰えることを言い、暇をもて余すと言った、現在の意味とは違います。

・醍醐味…涅槃経に五味というのが説かれており、牛乳を精製していくとその味は、乳味→酪味→生酥味→熟酥味と次第に美味となり、最後に醍醐味と言う最高の味になる。ここから何ものにも代えられない妙味を醍醐味と言う。

・言語道断…この言葉は、悟りの境地や真理の世界は言語や文字ではとうてい表現できないほど、奥深いものと言う意味で、今の「もってのほか」とか「とんでもない」とは、全く違います。

・上品・下品…仏教では「ジョウボン」、「ゲボン」と読み、極楽に往生する人を、その能力から上品上生から、下品下生まで九つの段階に分けられています。日常語の上品と下品は、ここから来たと思われます。

・刹那…刹那とはインド語の「クシャナ」の音写で、時間の単位の1つです。お経では昼夜・須臾・臘縛・怛刹那・刹那とあり、刹那は瞬間のことを言います。

・内証…仏教で内証とは、自分自身の心の内に仏教の真理を悟ることで、他人には説明できない内心の悟りを示す言葉です、そこから、表向きにしないで内々にしておくこと、つまり内密を意味するようになった。

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