第2226回例会報告[2024年2月9日(金)]

会長の時間

  山元芳裕 会長

皆さん、こんにちは。

今週は、貝塚ロータリークラブの創立60周年記念式典に参加させて頂きました。

貝塚ロータリークラブは、1964年(昭和39年)に創立され、現在14名の会員が在籍されています。泉佐野・スタ-ゲイトホテルで式典は執り行われ、貝塚南高校のブラスバンド部の演奏などで盛大に盛り上がっておりました。

私達クラブも、2年後には創立50周年の周年行事が執り行こなわれることと思いますが、盛大な記念式典になることを切望いたします。

本日の会長の時間をおわります。

卓話

「ワインのお話④ 熟成について」

増田憲治会員

増田憲治会員
  • 「ワインは生き物だ」と、ワイン通の多くの方は言いますが、それはワインが「熟成」するお酒だからとも考えられます。

ワイン醸造技術のひとつとして、赤ワインや白ワインの一部は樽熟成の後に瓶での熟成や、白ワインはステンレスタンクで熟成後に瓶内で…など、そのワインの個性や目指すスタイルによって、異なる熟成の工程が取り入れられます。

実は熟成環境や熟成期間によって、ワインの色は徐々に変化を遂げていきますが、特別な技法を取り入れていない限り、その色の変化はセオリー通りに進みます。

つまり、ワインの色を見ればどの程度熟成されていたのか、ということも判断できるようになるのです。

 

  • 熟成によってなぜ色が変わるのか?

一般的に赤ワインの色の変化に関連しているのは、ワイン液中に含まれるアントシアニンというポリフェノール類の一種で、これらが空気中の酸素に触れることで、さまざまな成分と重合などを繰り返します。

さまざまな成分との反応によってアセトアルデヒドなどが生成され、それらがアントシアニン、タンニン前駆体と付加反応を起こし、色が安定化していきます。アントシアニンは、ブドウ果皮に多く含まれており、赤色や赤紫色の元となります。

熟成後6年~7年と経つと、アントシアニンがほとんど無くなると言われており、これによって褐色化、枯れたような色合いへ変化していく、と考えられています。

白ワインの場合、一般的には果皮や種子を果汁と発酵させないため、赤ワインに比べると液中に含まれているポリフェノール類は少なくなります。熟成においては、ずっとキレイで透明な色なのかというと、そういうわけではなく、やはり白ワインも熟成するにつれて褐色化していきます。

赤ワインに含まれるポリフェノール類に比べ、白ワインに含まれるポリフェノールは酸化しやすい性質を持っていると言われており、無色であっても酸素にある程度触れていくと、黄色、赤色へと色調が変化していきます。

また、スキンコンタクトといった、果皮を一定時間漬け込む技法が白ワインでは採用されることがありますが、その程度によっても色調の変化のスピードが変わっていきます。

つまり、白ワインの場合は完全に酸素をシャットアウトできる環境であれば、比較的長く透明色を保つことができる、ということになります。

一般的に樽熟成を経ていない白ワインの場合は、新しければ新しいほど、透明感のあるグリーン色です。そして、徐々に落ち着いたイエローへと替わり、熟成を経るとゴールドとなります。

ここから更に酸化していくことで、トパーズやアンバーといった色合いに変化していきます。

一方、樽熟成を経た濃い色の白ワインの場合は、熟成まではゴールドが濃くなっていく感じで、酸化することで琥珀色へと変化していくようです。

 

 

  • 熟成の恩恵を受けるのは、白、ロゼよりも赤ワインに軍配が上がります。赤ワインは果皮と種子を一緒に果汁と醸すため、ワイン中のポリフェノール量がずば抜けて多く、これらが熟成によって色合い、風味などの変化に大きく関与していきます。

 

早速、その色合いと味の特徴について見ていきます。

 

【ルビーや赤紫色の赤ワイン】

まだ若く、フレッシュな印象を与える、淡いルビーや赤紫色の赤ワイン。淡いルビー色の場合、イチゴやザクロ、スモモといった、酸味のある赤系果実を思わせる味わいを楽しめます。

【オレンジ色の赤ワイン】

やや熟成が進んでくると、色合いがややオレンジへと変化していきます。酸化が多少進んだため、丸みが徐々にできて口当たりがまろやかになってきています。

【ガーネットからレンガ色へ】

熟成がしっかりと進むと、アントシアニン量も大分減少していき、青みが無くなり褐色へと進みます。この辺りから熟成をさせていくと、レンガ色のような色に近づきはじめ、「飲み頃」とされる、高級赤ワインのカテゴリに突入していきます。

ブルーベリーやブラックベリーなどのニュアンスはより濃くなり、ラムレーズンや乾燥イチジク、西洋杉、ドライフラワーなど風味を感じられるようになります。

また、マディラやコニャック、腐葉土、紅茶など、若い頃には感じられない独特の香りも出てくることがあるので、試してみましょう。タンニンも重合し沈殿してくるので、タンニンも絶妙な丸さにおさまります。

 

  • 今回は、ワインの熟成で変化する色や、それの味わいの特徴などについてお伝えしてきました。近頃では、早飲みのワインが人気ですが、やはりワインの醍醐味は熟成にあることも忘れてはなりません。

1年目のワインと5年目・10年目のワインは全く別ものであり、その全てに個性があります。ワインの面白さをより深めるため、これを機会に熟成についても考えてみてはいかがでしょうか。

出典:

http://iewine.jp/article/4209

 

色の表現の参考

◆ルビー(Ruby)=鮮やかな紫がかった赤

主に、ブルゴーニュワインに使用する表現

◆ガーネット(Garnet)=暗い紫がかった赤

主に、ボルドー系のワインに使用する表現

 

おしまいに

「ワイン」はとても素敵な飲み物です。

ぜひ、大切な人と一緒に楽しんでください。

「GOOD WINE、 GOOD LIFE!」

トピック

2024年2月4日(日)

久米田池オアシスクリーンアップ大作戦

主催:久米田池を守る会